宝ものは君たちの中にある

コラム『片付けられない理由』

よく親御さんから受ける相談のひとつに、「うちの子は片付けられない」とか「片付けるのが下手で・・・」といったものがあります。昭和、平成。令和と時代は変わっても、相変わらず片付けは永遠のテーマのようです。

惨状を見るに見かねて「片付けなさい!」と強く言えば、「今、やろうと思ってたのに!」とぶんむくれて、「もうやる気がなくなった」と、そのまま放置。これも「片付けあるある」ですね。

今回は「なぜ、片付けられないのか?」について、スイッチラボ的に考えてみたいと思います。

まず、片付けられない理由から。

・面倒臭い

・どこから手をつけていいのかわからない

・そもそも整理整頓が苦手

・自分で「何がどこにあるか」を把握しているんだから、別にいいじゃん

・そもそも、ごちゃごちゃしてても気にならない(←これ最強)

・片付ける暇があったら、ゲームしていたい(寝てたい、SNSやりたい etc.)

・お母さんこそ、部屋片付けなよ、思う(自分のこと棚に上げるな/片付け下手は遺伝)

と、パッと思いつくところで、こんな感じだと思います。

今の部屋の状況は、自分の頭(心)の中を映し出している・・・という説もあるくらいですから、ごちゃごちゃよりはスッキリしている方がいいのかもしれませんが、

「(怒られるから)片付けなきゃ」→「(しぶしぶ・いやいや)片付ける」→→「超めんどう」→「やってて全然楽しくない」→「片付けキライ!」

になってしまっては本末転倒。さらに、いやいややっていると、足の小指をぶつけたり(めっちゃ痛い)、本や洋服の雪崩が起きたり(余計ごちゃごちゃに)、何をどこにしまったかわからなくなったりと、あまり良いことがありません。

そこで、「片付けなきゃ」ではなく「片付けたい」と思えるようになるには、どうすればいいか?と考えるのがスイッチラボ! 収納や断捨離といった「リアル片付け法」は専門家にお任せするとして、ご存知でしたか? 実は片付けと勉強法、特に暗記ものは、共通項が多いのです。

みなさん、「暗記」をするときって、どうしていますか? たとえば英語。「教科書の○ページから○ページまで覚えて」と言われても、最初から一字一句覚える人は、ほとんどいないと思います。

覚えやすいように

・まず、どんな内容なのかをざっくり把握する

・「ここ大事だよね」と、覚えるべき文章や言葉の意味を調べる

・覚えておいた方がいい箇所、そうでもない箇所を見極める

・要点をまとめる

・「重要」と思えるところから、集中的に暗記する

この時、ただ丸暗記するのではなく、言葉の響きからイメージを思い描いたり、関連づけを考えながら覚えると、覚えやすいだけでなく、思い出すときにもスルスルと引き出せるようになります。

だいたい、こんな感じに進めるのが、一般的だと思います。これを片付けに当てはめてみると、


・まず、どんな内容なのかをざっくり把握する
 → どんなものが出しっぱなしなのか、把握する

・「ここ大事だよね」と、覚えるべき文章や言葉の意味を調べる
 → 大事なもの、よく使うものがあるかどうか、チェックする

・覚えておいた方がいい箇所、そうでもない箇所を見極める
 → いるもの(必要なもの)と、いらないものを分ける

・要点をまとめる
 → 似たようなもの(たとえば文具とか、本とか)をひとまとめにする

・「重要」と思えるところから、集中的に暗記する
 → 一気に全部片付けるのではなく、「今日はココ!」と、やるべきところを決めて、そこだけ完璧を目指す

ね。こうやってひとつひとつ分解して考えると、たいして難しくないことがわかってくるのではないでしょうか?

ちなみに、簡単に片付ける一番いい方法は、「物の位置を決める」ことだと言われています。ハサミは使ったら引き出しの中にしまう、ペンは使ったらペン立に立てる、漫画は読んだら必ず本棚に・・・というように「定位置」を決めておき、使ったら必ずそこに戻すようにするのです。

とっても小さいことですが、まずは小さなことからコツコツと。ものの定位置を決める」ところからはじめて見てはいかがでしょう。