宝ものは君たちの中にある

コラム:コラム:集中力がでない。やる気がでない。からの脱出スイッチ

2024年5月15日掲載

こんにちは。MYスイッチのスイッチラボです。

数字とは不思議なもので、いろいろな読み方ができますよね。たとえば「29」は「肉」、「104」は英語の10と4で「天使」、「193」で「一休さん」に、「634」で、「武蔵(むさし)」など、ユーモアとトンチを交えて読んでいくと、クスッと笑えるものになり、なかなかに楽しめます。

そして本日、5月15日は「GO!行こー!」と読めますよね。カチッと入れれば、たちまちGOGO気分に♪ そんなスイッチがあったらいいなぁ〜って思いませんか? 本日のスイッチラボでは、そんな自分なりの「スイッチの入れ方」を深掘りしていこうと思います。

前回の振り返り
集中力UPのゴールデンテクニック

前回のスイッチラボでは「集中力UP」のゴールデンテクニックをお伝えしました。そもそも、集中力というものは、そんなに長くは続かない。そして、年齢によっても変わるもの。この大前提をしっかり押さえておくと、集中力をコントロールしやすくなることをお伝えししました。

結構気に入っているので、ここで一句アゲイン(笑)

  集中力、続かないのが当たり前。

  短く刻むと、結果長持ち。

  

要は「集中」と「弛緩(ゆるめること)」の波をバランスよく捕まえていくことが大切なのです。

具体的な方法は前回のコラムにたっぷり書いてありますので、よかったらもう一度読み返してみてくださいね。

▼ゴールデンウィーク中に身につけたい、集中力UPのゴールデンテクニック!

とはいうものの・・・現実はなかなか・・・

さて、ここからが本題です。頭では理解していても、なかなか思うようにできない時ってありますよね。なぜだかわからないけど「集中できない」、「やる気がでない」。さらにはなんだか「やりたくない」。もちろんやらなきゃいけないことはわかってはいます。心の底では「やりたい」と思っていても、なぜか「やる気」のスイッチが入らない。「やるぞ!」の壁が越えられない・・・。

それでもがんばって机に向かうも、出るのはため息ばかりで、ちっとも進まない。そして時間だけが過ぎていく。焦る。ますます集中できない・・・なんて悪循環に陥った経験、誰もが持っていると思います。

この状態は、地味にツラいですよね。度重なると、やるべきことをさっさとできない自分を「ダメなヤツだ」「なんて弱いんだ」と、自分で自分を責めてしまう・・・なんてこともあると思います。わかります。大いにわかります。こんな気持ちになるのは、なにも子どもに限ったことではなく、オトナだって普通にあることです。お父さんやお母さんにも一度聞いてみるといいでしょう。「こんな気持ちになることないの?」って。きっと「あるよ〜〜」と答えてくれると思います。

この地味にツラい状態からは、誰もが一刻も早く抜け出したいと思うはず。なので、スイッチラボは考えました。そこで編み出したのがこの方法。「名前をつける作戦」です。

以前もお話ししたと思いますが、得体の知れないものを相手にすると、恐怖も不安も膨らむし、悩みも大きくなってしまいがち。でも、勝手に相手に名前をつけてしまうと、なんだか身近な存在に思えて、しかも冷静に客観視できるので、「敵、恐るるに足りず(おそるるにたりず=恐れる価値がない=大したことない)」という気持ちになるのです。

集中できない、よくわからないけどやる気が出ない、そんな状態を、スイッチラボでは「ぷちダーク」と名付けました。使い方としては「あ〜、○○くん、ちょっとぷちダークに入っちゃったねぇ〜〜」とか、「今、私、絶賛ぷちダーク中なんで」といった感じでしょうか(笑)大丈夫。名前の通りいつもよりちょっと(=ぷち)暗く(ダーク)なっているだけなので、抜け出すのはそんなに難しくはありません。要は明かりを「カチッと」付ければいいんです。では、具体的にぶちダーク脱出方を伝授していきましょう!

早速実践! 「ぷちダーク」脱出法!

【1】認める

まずは、自分が今、集中できないモード、やりたくないモード、すなわち「ぷちダーク」の真っ只中にいることを認めます。ここに良い、悪いはありません。「ぷちダークに入った」という事実だけを認めます。

ここでは「大丈夫、やればできる子」の考えはしばし横に置いておいておくことが最大のコツです。がんばっちゃダメなんです。素直に「できない自分」「やりたくない自分」を認めてあげます。そして無駄な抵抗はすべてやめてみます。

【2】手を動かす

自分がぷちダーク中であることが納得できたら、じっとしているのは逆効果。とにかく「肉体」を使って「アクション」を起こすことが大切です。その最初の一歩が「書く」こと。画用紙でもノートでもチラシの裏側でもなんでもよいので、紙とペンを持って、わーーーーーっ!と勢いに任せて書いていきます。

「ヤダヤダー!」「やりたくないよーーー!」でも、ぐるぐるとただペンを動かすだけでもOKです。ここは制限を設けず、自由に気が済むまでやってください。ただしスマホやタブレットに書くのではなく、実際に紙とペンを使ってやってくださいね。

【3】深呼吸する

書くだけでもだいぶスッキリするはずですが、それでもまだモヤモヤが消えなかったら、ガラッと窓を開けて外の空気を入れましょう。そして外の空気を吸いながら、ぐいーーーんと背伸びして、スーハー、スーハー、深呼吸。脳にたくさんの酸素を行き渡らせてあげましょう。たかが呼吸、されど呼吸。やる気が出ない、集中できないのは、実は脳の酸素不足によるものという説もあるほどです。

さぁ、これでだいぶスッキリしたはずです。目の前も少し明るくなったのではないでしょうか。たったこれだけのことですが、やるとやらないとでは大違い。しかも、時間も場所も、もちろんお金もかからずにできる方法ですので、安心してお試しください。

【4】とりあえず勉強スタイル

少し気分がリフレッシュできたら、とりあえずカタチだけでも「勉強スタイル」にしてみましょう。本やノートを開く、鉛筆を持つ、タブレットの電源を入れる、そして最初の一問、一文字を書いてみる・・・。最初から難問に取り組むのではなく、ここはウィーミングアップと割り切って、漢字ドリルや計算問題など、サクッと取り組めるものから始めてみるのがおススメです。

【5】それでもダメなら、外に出よう!

【1】〜【4】までとりあえずやってみたけど、それでもモヤモヤが収まらない。ぷちダークが止まらない。そんな時は潔く「今はやらない」と決めちゃいましょう。この踏ん切りをつけることが、意外と大きな効果を呼ぶのです。

家の中で他のこと、たとえば片付けをしたり、親御さんのお手伝いをしたりするのもOKですが、オススメはなんといっても「おさんぽ」です。思い切って外に出て、軽く5分程度歩くだけでも、「あれ?なんでそんなにイヤだったのかな?」「なんでやる気がでなかったのかな?」と、気持ちが切り替わっていくのがわかるはずです。時間や状況がゆるさず、外に出られない場合は、腹筋やスクワット、その場足踏みや逆立ち、ラジオ体操の最初の動きだけでも構いませんし、SNSによく出てくる人気のダンスでも良いでしょう。腕をぐるんぐるん回したり、手足をブラブラさせたりするだけでもOKです。とにかく「カラダを動かす」ことをやってみてください。ここでゲームをしたり本を読んだり、カラダを使わずに頭だけ使ってしまうと、かえって「ぷちダーク」のダーク濃度が高くなる危険性があるので、おススメできません。

自分流・スイッチONの儀式を持とう

はい。ここまでスイッチラボ的「ぷちダーク脱出法」をお伝えしましたが、これはあくまでも「緊急脱出法」だと思ってください。この脱出法とセットで持っていて欲しいのが、ぷちダークになるべく入らないようにする「防御(ぼうぎょ)スキル」です。

そのために必要になるのが、「これをやったら大丈夫」という自分だけの「マイスイッチ」を入れる方法、もっというなら「マイ儀式」を、早いうちから見つけておくことが大切です。

儀式というとちょっと大袈裟かもしれませんが、魔法使いモノの漫画やアニメ、ゲームの攻略法みたいなもの考えれば、すんなり受け入れられるでしょう。要するにこれをやるとがぜんやる気モードになる、これをやると「GOGO!」気分になれるとおいう「アクション」を持っておくのです。

拍手をする、深呼吸する、髪を触る、胸をトントンするなど、アクションはなんでもOKですが、具体的にどんなものがあるのか、実際に調べてみました。

調査中に見つけたのが、ある映画の中のワンシーン。「仕事道具をきちんと机の上に並べる」ことが、その人の仕事モードのスイッチでした。ちょっと前の映画でしたので、スマホやパソコンといった道具ではなく、手帳、電卓、ペンといったものでしたが、使い慣れている道具(=相棒)をきちんと「定位置」におくことで、スイッチが入るわけです。なるほどーと思ったスイッチラボメンバーは、早速日常の仕事に取り入れています。他にもたくさん、楽しくてユニークな「マイ儀式」がありました。参考にしていだけると嬉しいです。

気分が上がる音楽をかける(自分のテーマ曲を持つ)

名だたるアスリートたちが、試合の直前までイヤホンで何やら聞いているシーンをニュースなどで見たことがあると思います。あれは気分を上げる、勇気をもらう音楽を聞いているとのこと。それを私たちの日常にも取り入れて、自分なりの「テーマ曲」を作っておくと、勉強もぐっと楽しくなると思います。たとえば、これは宿題を片付ける時の曲、これは難問に挑戦する時の曲・・・といった感じで、シーンによって使い分けるのもいいですね。

机の上を拭く

環境を整えることが、集中力UP、やる気UPにつながります。オススメは固く絞った綺麗な雑巾で、机の上を「拭く」ことです。不思議なもので、ただ物を片付けるだけよりも、サッとでも拭くと、場が清められるといいますか、とてもスッキリするんです。きっとたまった「ダーク要素」を吹き飛ばす効果があるのではないかと、スイッチラボは勝手に解釈しています。

好きな飲み物を飲む

コーヒーを飲むことが仕事スイッチ・・・というオトナはたくさんいますが、子供のうちからコーヒーを飲むのはお勧めできないので、お茶でもジュースでも、もちろんお水でも、「これを飲んだらスイッチオン!」という飲み物を決めておくといいでしょう。

髪をとかす、顔を洗う

好きな人に会う、大事なことに取り組むときには、それなりに身なりを整えますよね。勉強も未来の自分を決める大切なコトですから、こざっぱりと身なりをととのえ、リフレッシュしてから始めると、スピーディーに集中モードに入れるというデータありました。身なりを整える=「やるぞ!」というスイッチが入りやすくなるのですね。

自分を見る

これは意外に思うかもしれませんが、取り組む前に自分の姿を鏡で見ておくのも効果大。今からやるぞ!と、自分に語りかけるのですね。さらに「口角を上げる=笑う」ようにするともっとよし!です。

大切なのは「何をやるか」ではなく、それをやることにより「自分が落ち着くか」「好きか」です。これは10人いれば10通りの方法(これを「十人十色(じゅうにんといろ)といいます)がありますので、これをきっかけに、いろいろ試してみて、自分だけのスイッチを入れる方法を見つけていってください。

そして見つけたら、何度も何度も繰り返しやり続け、それこそ無意識にやってしまうレベルまで身につけることができたら、もうこっちのもの! 楽しみながら一緒にやっていいきましょう。「こんな方法を思いついたよ」というアイデアがありましたら、ぜひスイッチラボに教えてくださいね。そしていつの日か、みんなで「スイッチ披露大会」の開催が、スイッチラボの新たな野望に加わりました(笑)

ラボのつぶやき

「五月晴れ(さつきばれ)」というと、スカッと抜けるような青空に、爽やかに吹く風・・・ああ、気持ちいい〜〜・・・という天気を想像する人がほとんどだと思います。でも実はその昔、違う意味で使われていたことをご存知でしょうか? 実は「梅雨の合間の晴れ」のことを五月晴れと呼んでいたそうです。え?なんで?と思いますよね。ラボも最初にこの事実を知った時、そう思いました。でも、その答えは使っていた「暦(こよみ)」にあったのです。

その昔、日本がまだ「旧暦(きゅうれき)」を使っていた頃、5月は新暦の6月頃に当たります。今は新暦(=太陽暦)を採用しているので、季節的には1ヶ月〜1ヶ月半くらい違いがあるんです。季節は梅雨の真っ只中なので、少しの晴れ間もきっと嬉しかったのでしょうね。だから「五月晴れ」という素敵な名前をつけたのかな?とラボは想像します。でも、時代とともに言葉の使われ方も変化して、今では「気持ちよく晴れた爽やかな青空」を表す言葉として使う人のようが、圧倒的に多くなっています。時代に合わせて言葉の意味が変わる・・・。言葉ってまさに生き物なんだなぁ・・・と思うラボなのでした。そういうものを取り上げてみるのもまた楽しいのでは?と、またもやラボの深掘り魂に火がついたのでした(笑)