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スイッチラボ

「なぜ?」「なるほど!」「やっぱり?!」と思える、様々なスイッチの入れ方、切り方、の研究ページです。
無限の可能性さぐっていきます。


スイッチラボってなに?

こんにちは。チーム・スイッチラボです。

ここは名前の通り、「スイッチ」についての研究所。「なぜ?」「なるほど!」「やっぱり?!」という3つのコアキーワードをフックに、さまざまな角度から「スイッチ」を研究し、深掘りする実験的コーナーです。

たとえば、「スイッチの入れ方」や「切り方」、「スイッチが入るとどうなるの?」といった考察や、スイッチの歴史、奥の人のスイッチを押した本や映画なども触れていきたいと思っています。

スイッチラボのコラムは、原則として「1話読切型」で、「月に1回」のペースで更新していく予定です。どんな話題が飛び出すか? それはスイッチのみぞ知る。私たちチーム・スイッチに、毎回どんなスイッチが入るのか? どうぞお楽しみに。


  • コラム:333の法則と脳を喜ばせる方法

    コラム:333の法則と脳を喜ばせる方法

    2024年7月15日掲載

    こんにちは、MYスイッチのスイッチラボです。

    まずは、暑中お見舞い申し上げます。

    「暑中見舞い(しょちゅうみまい)」・・・もうこの言葉すら知らない年代がいるかもしれませんね。暑い中、どうしてる? こっちも元気だから安心してね・・・そんな風に相手を思い、こちらの近況を伝える夏の挨拶が「暑中見舞い」です。

    昭和・平成の時代は、ハガキで暑中見舞いを出すのが一般的でしたが、今はほとんど見かけなくなってしまいましたが、時代は変わっても相手を気遣い、思いやる気持ちは変わらないはず。年賀状にしても、暑中見舞いにしても、相手の負担にならずに、短い言葉で心を通わせることができるのも、実に日本らしくて素敵なところ。今年は現代の飛び道具であるメールやSNSのメッセージ機能を使って、夏のご挨拶をしてみてはいかがでしょうか。

    ちなみに「暑中」というのは、前回のコラムでも触れました「暦(こよみ)」にちなんでいます。今は「小さい暑さ」と書いて「小暑(しょうしょ)」の時期。まったく小さくなく、すでに特大級の暑さになっていますが、この後7月23日頃から8月の6日頃までが、暑さのピークとなる「大暑(たいしょ)」です。このように大小の暑さの中に出すご挨拶だから「暑中」というわけ。実に理にかなっていますね。

    さぁて、今年の大暑はどれほど大きな暑さがやって来るのか・・・今から覚悟を決めておいた方がいいかもしれません(笑)暑さが続くと気をつけなければならないのが、「熱中症にならない」ことです。

    熱中症対策の基本は、

    1)こまめな水分補給(のどが渇く前に飲むのがポイント)

    2)体温調節(とにかく涼しさキープ。熱が篭らないよう気をつけて)

    3)塩分やビタミンを取るのも忘れずに

    の3つ。すでにご存知だと思いますが、今一度、脳に正しくインプットしておいてくださいね。

    覚えておきたい「333」の法則

    さて、熱中症対策のキモでもある水分補給。私たちが生きていくために欠かせないのが「水」です。

    ではここで問題です。人は水だけで、どのくらい生きられると思いますか? 3日? 1週間? 10日くらい・・・???

    もちろん、その人の体力や周りの環境などによっても違ってきますが、「一滴たりとも」水を口にしない場合は2〜5日、長くて7日ほどで命を落とす・・・という説が一般的なようです。

    では、「何も食べない」場合は、人はどれだけ生き延びることができるのでしょう? 水分をしっかりとって、ちゃんと眠ることを前提とすると、最低でも2~3週間、生命力のある人だと1ヶ月、最長2ヶ月は生きられるという説を唱える人もおりました。

    「え? そんなに?」と思うか、「え? それしか?」と思うか、受け止め方は人それぞれですが、ラボ的には「結構大丈夫なんだなぁ」というのが素直な感想です。

    では、本日2つ目の問題です。水を飲まなくても、人は何日かは生きられます。では「空気」はどうでしょう? 空気(酸素)がなくなった場合、人はどのくらい生きられるのでしょうか? 

    これも諸説ありますが、「ウィキペディア(Wikipedia)」の記述を参考にしてまとめてみると・・・

    ・数秒~数十秒で軽い呼吸困難を起こし

    ・30秒から激しく苦しみだし

    ・60~90秒で意識を失い

    ・1分で呼吸中枢の機能停止

    ・数分~15分で心肺停止

    ・その後死亡・・・

    ・・・だそうです。こ、これはかなりの衝撃ですよね。先ほどの水や食べ物と「単位」がまるで違います。「秒」や「分」ですから、まさにあっっ!という間です。

    なのに、私たちは普段、空気の存在など、気にとめていませんよね。そう、「あるのが当たり前」と思って生きています。それは空気が目に見えないし、無味無臭だし、触ることもできないからだと思いますが、この機会に空気をはじめ、水や食べ物の大切さ、そして「いのち」のありがたさを、みんなで再確認していきたいと思います。

    大切なのはわかった。でも、もっと「ガツン!」とハートに届く言葉はないものか? スイッチラボの「調べスイッチ」は第二段階に進み、さらに深掘りしていくと、素晴らしい言葉を発見しました。それは『サバイバル・333の法則』というものです。

    空気がなければ3分間

    水がなければ3日間

    食べ物がなければ3週間で

    人は死ぬという

    なんてわかりやすいのでしょう!! この標語を見つけた時、ラボメンバーは正直、震えました。

    この「333の法則」は、特定の個人が考えたものではなく、サバイバル訓練や緊急対応のガイドラインの一環として、広く認識されているようです。でも、最初に思いつた方やチームがいるはずですよね。素晴らしい才能&言葉のセンスだと、スイッチラボは大いにリスペクトし、広めていきたいと思いっています。

    ちなみに、この「333の法則」はいろんなパターンがあるようです。例えば、被災したときの身の安全を守る「3分、3時間、3日間」であるとか、人の第一印象を決める「見た目3秒・挨拶30秒・会話3分」といった感じです。なるほど〜と感心することしきりですので、ピンときた方は、ぜひ調べてみてください。見識が広がりますよ。

    脳・酸素・呼吸、3つの関係を見直そう!

    空気・水・食べ物の大切さがわかったところで、ここからは「脳と酸素の関係」を深掘りしていきましょう。

    私たちのカラダに十分な酸素を取り込む方法は、そう「呼吸」ですね。呼吸も普段は無意識にやっているものなので、普段は気付かぬうちにやっていますが、その役割は必要な空気をいい感じに体内に取り入れ、役目を終えた空気を体の外に出す、これが呼吸です。

    ちなみに「呼吸」という言葉は「呼(こ)」と「吸(きゅう)」という2文字からできていますね。「呼」は「呼ぶ」、すなわち「声を出す」「息を吐く」という意味があります。そういえば息を吸いながらでは、良い声は出せませんよね(ヒュー・・・みたいな変な音は出せますが 笑)。そして「吸」を訓読みにすると「吸う」ですから、ズバリ「息を吸う」という意味を持っているのです。

    ということは?! そうです! 呼吸とは、吐いてから、吸う! この正しい順番を、「呼吸」という2文字が、さりげなく教えてくれているのです。十分に息を吐くと、あとは意識しなくても、必要な量の空気を自然と吸い込むことができるので、呼吸のポイントは「十分に吐く(=吐き切る)」ことだということも、覚えておいてくださいね。

    さてさて、ものを考えたり覚えたりするのに、かかせないのが「脳の活動」ですね。ここでも驚きの数字をお伝えいたしましょう。これも個人差がありますが、脳の重さは成人では大体、体重の2〜3%くらいだと言われています。それに対してなんと! カラダに取り込んだ空気(酸素)の約3分の1が直接脳に行き、その量が多いほど、脳の働きが良くなるという報告がされているそうです。

    たった2〜3%の小さな部位が、全体の3分の1という大量の空気を使っているというのですから、ラボも改めて驚いてしまいました。やっぱり数字で見ると、説得力が違いますね。

    そんなに空気を大量消費する脳ですから、しっかり取り込んであげないと、脳はすぐに酸素不足を起こしてしまいそうですよね。実際、脳は結構頻繁に「もっと酸素や栄養が欲しいよ〜」と、私たちに「サイン」を送ってくれているのです。

    もっとも身近なサインは「あくび」です。あれは眠いからあくびが出る、のではなく、「空気が不足気味」→「眠くなる」→「もっと酸素ちょうだい〜」というように、先に脳が酸素不足をキャッチして、空気をたくさん取り込もうとして、あくびを出しているのです。

    ご飯を食べたあとに眠くなるのも、同じような理屈です。カラダのエネルギーの多くを「消化」に使うため、エネルギーをたくさん使う脳は、「ちょっと消化作業が落ち着くまで休んでいてね」、という状態なんですね。このように見ていくと、人のカラダって、本当によくできていますね。一体誰が、どうやって作ったのやら・・・。まさに「神業(かみわざ)」としか言いようがありませんね。

    ほかにも「もっと酸素が欲しいよ〜」のサインは、

    ・頭痛

    ・めまい

    ・集中力の低下

    ・記憶力の低下

    ・疲れを感じる

    ・呼吸が浅くなるなどありますが、きわめつけは「眠気」です。とにもかくにも眠くなったら、それはもう脳が「休みたい」「休ませて」と言っています。そんな時は無駄な抵抗はやめて、短時間でも眠るとスッキリしますよ。ただし、昼寝は寝すぎると逆効果。10分でかなりリフレッシュでき、20分がベストパフォーマンスを発揮できるという報告もあります。長くても30分以内に収めましょう。

    脳が「ごきげん」に働く具体的な方法

    それでは最後に、脳が疲れた、もっと酸素が欲しいと、さまざまな「サイン」を送ってくれたときの、具体的な対処法をお伝えして、今回のコラムを締めたいと思います。

    疲れたら休む、眠くなったら寝る・・・いつもこんなふうに自由に振る舞えればよいのですが、現代社会に生きる私たちにとって、それが許されない場面も多々ありますからね。普段から「脳とおり合いをつける」方法を覚えておくと、何かと便利ですし、気が楽になると思います。

    1)「あくび」が出始めたら、ちょっと動く

    繰り返しになりますが、「あくび=酸素をちょうだい」というサインです。席をたてるようなら少し歩いたり、手足を動かしたり、首を回したり、伸びをするなど、軽くストレッチをするといいでしょう。その場から動けないようなら、指をグーパーする、手首や足首を回す、座り直す(姿勢を変える)だけでもずいぶん違います。

    2)窓を開けて深呼吸

    新鮮な空気をたくさん体内に取り込んであげると、脳が喜びます。その時のコツは、そうです! ますは息を吐く、そして吸う、です。机に向かって座りっぱなしの姿勢が続くと、どうしても呼吸が浅くなってしまいます。10分経ったら深呼吸・・・というように、自分なりのリズムを決めておくのも良いでしょう。

    3)手を洗う

    お家にいるならば、顔をバシャバシャ洗うのがベストですが、外出先ではなかなかできませんよね。そんな時は冷たい水で手を洗いましょう。これだけでかなり気分が変わります。手のひら、甲はもちろん、ヒジあたりまでを洗うとさらにリフレッシュ効果UPです。

    4)甘いものを食べる

    脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質が「ブドウ糖」です。疲れた時の甘いものチャージは即効性がありますので、ラムネやタブレット、チョコレート、キャンディーなどを適宜摂るとよいでしょう。またビタミンB群も脳が喜ぶ栄養素なので、ご飯やパン、卵、ナッツなども良いといわれています。たた食べすぎると眠くなりますので、ほどほどに。

    5)カフェインや乳酸菌を摂る

    「眠くなったらカフェイン」は、多くの人が実践していると思います。コーヒー、紅茶、日本茶などを飲むと、気分転換にもなるのでおすすめです。意外かもしれませんが、乳酸菌飲料も脳に良いそうです。腸は「第二の脳」と言われているので、腸が喜ぶもの脳も喜ぶのかもしれませんね。

    6)適宜マスクを外す

    最近のマスクは通気性が優れているとはいえ、やはり息苦しく感じることもありますよね。特に脳が疲れてきた時は、思い切って外して深呼吸してみましょう。もちろんそれが許される場所に限りますが、それだけでかなりの開放感が味わえるはずです。

    7)スッキリする良い香りを嗅ぐ

    脳と香りはとても深い関係にあります。そして脳が最も早く反応できるのが、香りなのだそうです。一説によると、なんと0.2秒で、脳は香りに反応するのだそうです。はやっ! びっくりするほどのスピードですね。スッキリするミント系や柑橘系の香りが良いとされていますが、自分の好きな香りが良いと思います。お気に入りのアロマを小さな小瓶などに入れて、持ち歩くのも素敵ですね。

    8)口呼吸に気をつける

    そして、これは意外と見逃されていることなのですが、口呼吸では効率よく脳に酸素を送ることができません。脳以外の場所には影響はないそうですが、脳への酸素の共有量が減ることがわかっています。すぐには治せないかもしれませんが、口呼吸に気づくたびに、意識して鼻で呼吸を繰り返しやることで、だいぶ改善されるようです。お試しください。

    最後にユニークな方法(実話)をご紹介。スイッチラボのメンバーには「集中力が欠けてきたら、全力で走る!」というツワモノがおります(笑) もちろんそれが許されるシーンでしかやりません(できません)が、ほんの数分、なんなら1〜2分でも、全力でダッシュしたり、階段を駆け上ったり降りたりするんだとか。そうすることで心拍数がグッとあがり、ものすごくシャキン!とするのだそうです。かなり個性的な方法かもしれませんが、このメンバーのように、自分なりの覚醒法を探してみるのも楽しいですよね。自分は走るのが向いているのか、それとも呼吸派か、飲食派なのか? あれこれ試してみて、自分にしっくりする方法で、あなたの脳をよろこばせてあげてください。

    ラボのつぶやき

    はい。今回はスイッチラボの「調べスイッチ」が気持ち良いくらい、たくさん入りました。いろいろと情報をキャッチしましたので、今回お伝えできなかったことは、また別の機会にお話したいと思います。

    でも、ひとつだけ。333の法則では「食べないと3週間」でしたが、「食べない最高記録は?」という調べスイッチが入りました。すると、あるんですねぇ。ギネスの記録が。

    1971年版のギネスブックに載った断食の世界最長記録保持者は、スコットランドのアンガス・バルビエーリさん(男性)。水、茶、ブラックコーヒー、炭酸水とビタミン、ミネラルは取っていたということですが、なんと382日! 1年と22日というとんでもない日数を、何も食べずに生き抜いたのです!

    さらに驚いたのが、この長期断食によるダイエット効果。「体重が207㎏から、自身の目標体重である約82kgになった」と書いてあり、思わず数字を2度見してしまいました。なんと125㎏も体重が落ちた計算になります。

    すごくないですか? ちなみにこの記録は未だ破られていないとか。ネット検索すると、バルビエーリさんの衝撃の写真も見られますので、ぜひ。ラボ的には一見の価値ありだと思います。いやー、人間ってすごい!!

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