教室便り 2026年4月15日掲載
「やる気がない」の前に見直したいこと
こんにちは。MYスイッチの吉野です。
「家では全然やらないのに、塾では集中できてるみたいで。」
保護者の方から、こういったお話をいただくことがあります。
同じ本人なのに、場所が変わるだけで行動が変わる。この違いは何なのでしょうか。
私は、この差は「やる気」だけではなく「環境」にも左右されているのだと考えています。
空腹のときに目の前においしそうな食べ物があれば、我慢するのは簡単ではありません。
勉強においても同じで、スマートフォンやゲーム、テレビなどの誘惑がある中で集中し続けることは、想像以上に難しいのではないでしょうか。
心理学で有名な「マシュマロ実験」では、子どもたちが一人ずつ部屋に通され、机の上にマシュマロが1つ置かれます。そして、研究者は「今すぐ食べてもいいが、私が戻ってくるまで待てばもう1つあげる」と伝え、その場を離れます。子どもたちは15分ほど、一人でその状況に置かれます。その間の様子を観察すると、すぐに食べてしまう子もいれば、必死に我慢しようとする子もいました。一見すると、我慢できた子は意志が強く、できなかった子は弱いと考えがちです。
しかし、その後の分析では、我慢できた子どもたちは、単に我慢していたわけではないことが分かってきました。マシュマロを見えない位置に置いたり、顔をそらしたり、歌を歌ったりと、自分の注意を別のものに向ける工夫をしていたのです。
つまり、「我慢する力」が特別に強かったのではなく、「我慢できるような環境を自分で作っていた」ということです。
この考え方は、日々の勉強にも当てはまるのだと考えます。
「やらなきゃいけないのはわかってるんだけど、、ついスマホ見ちゃうんだよね」と生徒から相談を受けることも多いです。
目の前に誘惑があれば、人はそちらに引っ張られます。それは子どもに限らず、大人でも同じではないでしょうか。
だからこそ、「さぼっている」と責める前に、まずは環境を整えてあげることも重要だと考えています。
例えば、スマートフォンを別の部屋に置く、勉強する場所を固定する、時間を区切る、などなど。こうした小さな工夫だけでも、効果は確実に現れます。
自分の強い意志で乗り越えることもとても大切で重要ですが、環境を整え、行動しやすい状態を作ることもまた、大切なのではないでしょうか。
