宝ものは君たちの中にある

誰かのために頑張ることが、君を強くする

代表のメッセージ 2025年8月1日掲載

この夏期期間、弊社が関係する学習塾各教室では夏期特訓講座が行われています。本日も、生徒の皆さん、講師の皆さん、熱心に取り組んでいます。特に受験生は、長時間の学習に取り組み、成長を目指す期間です。教室内外で、10時間以上の学習計画に取り組んでいる方がたくさんいます。

今から36年前の夏、1989年、私も大学進学を目指し、受験生として勉強に取り組んでいました。その36年前の夏、当時通っていた塾の夏期講習会、英語のテキストを今も1冊だけ大事に残しています。予習、復習用にテキストをコピーして書き込んだプリントを見て、当時のことを今でも懐かしく思い出すことができます。

受験結果は、決して最高の結果ではなかったかもしれませんが、この年の夏、この年の1年間で得られたことは、単なる受験結果以上の、生きていく上で大事なことを学ばせていただいたと感じています。

受験生の皆さんに限らず、何か目標達成に向けて取り組んでいる時は、以下のような不安な気持ちが湧き起こってしまうのは普通のことです。

 ・成績が思うように伸びない焦り

 ・勉強しても伸びている実感がない

 ・志望校や目標への距離を感じる不安

 ・志望校や将来への迷い、不安

 ・周囲との比較による自己肯定感の低下

生徒がこのような気持ちに陥った時の対処策としては、以下の点をお伝えします。

 ・小さな成果に気づかせる

 ・努力することの意味を再確認させる

 ・比較対象を「他者」ではなく「過去の自分」にする

 ・悩むということは本気で向き合っている証拠であるというメッセージを伝える

 ・受験は一人でやるもの、できるものではなく、「周りの方の存在あってこそ」なのだということをお伝えする。

受験勉強をはじめ、目標に向けて取り組んでいるときは、上述のように不安を感じ、自信をなくし、投げ出したくなる日もあるかもしれません。しかし、ぜひ考えてみてほしいことは、

自分の進みたい道を目指して、そこに向かって努力できる今の環境は、とても『恵まれていること』なのだということを。

日本中、世界中を見渡せば、「進学したくてもできない」「チャレンジしたくてもチャレンジの機会さえ与えられていない」子供たちがたくさんいます。目標に向かってチャレンジできること、それ自体が、どれほど有り難く、尊いことなのか、ぜひ一緒に考えてみてほしいと思います。

私が中学生の時にお世話になった英語の先生は、私の母が中学生の時にお世話になった恩師でもあります。2代に渡って、偶然その先生に教えていただくというご縁をいただきました。そのご縁を知った時は大変驚きました。母の中学生時代を知っているその先生は、ある時、母のことを教えてくれました。

「お母さんは、とても勉強熱心で頑張る人だったよ」と。

私は、母や私の恩師である先生の言葉をたまに思い出し、こう思うのです。

「母も、大学、せめて高校には進学したかっただろうな」と。

当時、この「進学」という点においては、希望が叶う環境に母はいませんでした。

私はこれまで、敢えて母に当時の気持ちを尋ねることはしていません。母の当時の気持ちは容易に想像できるからです。できることなら、どこまでも学び続けたかったはずなのです。

私たちは、受験という機会、そして、目標達成に向けたチャレンジを通して、その結果だけにとどまらない価値、大切なことを感じてほしいと願っています。

自分のためだけではなく、誰かのために頑張る。

この「誰かのために」という思いが、人を強くしてくれます。人の潜在能力は、この気持ちを持てた時、大きく開花します。家族のために、応援してくれる先生のために、後輩たちのために、そして、将来、出会うであろう大切な人たちのために。

私の受験期を支えたのは、「母をはじめ家族皆のために」であったことは申し上げるまでもありません。

この夏、弊社スタッフ全員で全塾生の後押しを全力で行います。